2017年10月12日 (木)
五条にしかわ歯科クリニックの西川です。
4回目です。文章がいまいちなので申し訳ございません。
で、保険診療の最後の砦です。そう、定期メンテナンス。
じつは、これもできなくなります。何故か?「病名がないから+保険で行う必要性がないから」なんですね。
保険診療は、審査・診断をして『病名』を付けないとダメなんですね。そうしないと、治療に移れないのです。
定期メンテナンスの場合、『歯周病』という病名でクリーニング(スケーリングと呼ばれる歯石取り)を行います。歯周病は慢性疾患なので、治癒することはありません。歯周病菌が死滅することはないので。
なので、これまでは定期メンテナンスが健康保険でできたのです(グレーゾーンだと言われていましたが)。
ですが、昨年厚労省が発表したものによると、「これからは保険で定期メンテナンスをしないでください」ということらしいです。あきらかに歯石取り目的で患者さんを3~6ヶ月に1回呼ぶと、診療報酬が査定されて返ってくることが増えています。
国は表向きは「予防」を推進していますが、実際は保険外で行いなさいと言っているようなものです。当院でも治療方針を検討中で、近い将来保険で定期メンテナンスを行わないようになると思います。
国保も社保もお金がないのは一緒なので、なかなか厳しい状態ですね。
これまで書いてきた内容も含めてですが、保険診療自体がうまく機能しなくなっています。時代についてこれなくなり、医療を受ける側も行う側も利益が出ないのが現状です。このまま「必要最低限」でどこまで引っ張ってくのかは国次第ですが、近い将来、海外のように自分で保険に入り、その中で医療を受けるように日本もなるのだと思います。
日本の健康保険は非常によくできた仕組みで、イギリスなど日本の真似をして保険制度を作っている国もあります。
少子化と超高齢化により、税金を納めていても今と将来の生活が保障されないのが今の日本です。もう一度、『医療で最も大切なのは何か?』を国民全員が考え直さないといけない時代になったのだと思います。
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