2019年2月5日 (火)
五条にしかわ歯科クリニックの西川です。
ご無沙汰しております。
先日、歯科業者の決算セールに行ってまいりました。
お目当ては、『金銀パラジウム合金』。保険診療で使用する、いわゆる『銀歯』です。
私が歯科医師になったのが、2005年。そのときは、1グラムあたり、700円くらいだったと思います。では、現在は?セール価格で30グラムで46,700円。グラム1,500オーバーです。本当は、もう少し高くなります。おそらく1,600円くらいでしょうか。
金属というのは、地中に埋まっています。で、金銀パラジウム合金の場合、主な内容物は銀とパラジウム、銅といったところでしょうか。銀は非常に安いです。『クロームハーツ』というシルバーアクセサリーのブランドがありますが、10万以上する指輪などでも、材料費は数千円くらいでしょう。で、なぜ歯科用金属がこれだけ高いかというと、パラジウムと白金が異常な価格だからです(間違っていたらすいません)。地球上で採掘されにくくなった『レアアース』の分類され、もう保険診療で使用できるような材料ではなくなってきています。
さっきシルバーアクセサリーは10万以上と言いましたが、レアアースを使用している歯科の被せ物は1万円もしません。フルオーダーメードなんですけどね。今回決算セールで300グラム購入しましたが、半年ももたないでしょう。歯科医院や歯科技工所の経営を圧迫する大きな要因になっています。
おくばでも『CAD/CAM冠』という、金属を使用しない(実際にはジルコニアという材料が混ざっているようですが)白い被せ物が適用されるようになりました。この10年くらいで歯科の修復方法は大きく変化していくと思われます。『コバルトクロム合金』という、比較的安価な金属に移行したり、ハイブリットセラミックが多用される時代になるのでしょうね。
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