クリニックブログ

むし歯の分類

2019年11月19日 (火)

五条にしかわ歯科クリニックの西川です。

ご無沙汰しております。

 

今日は、むし歯の分類についてです。

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よく見る虫歯の進行表です。

数字が大きくなればなるほど進行していて、最後は抜歯になります。

C2からC4までは、特に変化はありません。

厳密に言えば、『C3Pul』と『C3Per』は、保険治療を行う上で分けているのであって、本来はもう少し複雑で中間にいるようなものも存在します。「C4」が抜歯というのも、同じ残根上(根っこしか残っていない)でも、治療方法次第で歯を残せたりします。

 

で、今回のメインは『C1』です。

C1は、これまでは「経過観察」とされていました。エナメル質にとどまっているむし歯なので、フッ素塗布などで表面の再石灰化が可能!!だから削らない。という考えでした。

しかし、最近になってこのC1と思われていた虫歯の範囲が、

①実はもっと進行していた

②もしくは結果として進行を止められない(進んでしまう)。なので、治療の介入が必要である

という考えに変わりつつあります。

 

特に、隣接面(歯と歯の間)にできたC1です。経過を追っていくと、結果的に治療が必要になってしまうことが多いです。歯磨きの上手下手関係なく、進行しています。

何故?

原因は『亀裂』です。

歯の表面のエナメル質は、よく見ると細かい亀裂がたくさん入っています。それは年齢とともに増えていきます。

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これは上の奥歯で、赤丸のところによく亀裂が入ります。

『エナメルタフツ』と呼ばれるもので、「中から外に向かって」亀裂が入ります。ここが細菌が中まで侵入する道となります。

歯と歯の間の磨き残しができやすく、且つ亀裂に沿って感染が広がりやすい部位に関しては、虫歯の進行を止めにくいのが現状です。

思いの外中まで進行していて、神経の治療は必要ないけど部分的に被せ物が必要になった、ということはよくあります。

 

しかも厄介なのが、レントゲンではそんなにハッキリ写らないんですよね。

ある程度虫歯を進行具合を診断できる経験も必要になります。こういう時に、マイクロスコープや拡大ルーペが必要になってきますね。

 


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