2018年9月27日 (木)
五条にしかわ歯科クリニックの西川です。
さて、今回は『診療報酬』についてです。
内科や耳鼻科のような医科も、歯科も健康保険制度の中で治療をする場合、国が決めたルールの中で診療を行います。
で、細かい改定があります。そして約4年に1回は大幅な改定があります。
そこで近年顕著になっているのが、保険点数の割り振りです。
保険点数が年々加算されている項目は、「小児」「高齢者(訪問診療)」です。国が力を入れている診療科目は、当然診療報酬は加算されていきます。
では、逆にあまり変わらないものは?成人の治療、特に被せ物などの「補綴治療」と呼ばれるものです。
国は医療保険にこれ以上お金をかけたくありません。だって、お金がないから(建前上はね)。
でも、教育や医療にお金を掛けないと、国民にも文句を言われますし、心が貧しい国だと海外からも批判されます。人口がドーナツ化していく日本では、小児と高齢者のような社会的弱者を支えていくのは大変です。しかし、それでも力を入れていかなければなりません。
では成人は?これからの時代は『自己責任』という考えになるようです。
おそらく、健康保険でできる治療が限られてくるのでないかと思います。歯科でいうと、補綴治療が保険から外れ、基本的な予防処置に重点を置くことも考えられます。
「大人は自分で自分の身を守ることができるはず。定期的なメンテナンスや健康増進のための努力をしない人は、どうなっても知りませんよ」。もし実現したら、欧米のような自分で民間の健康保険に加入しないといけなくなります。
もちろん、管理していく医療側もハードルが上がります。
10月より、施設基準を満たしていない医院は、診療報酬が下がります。とくに、滅菌・消毒関係がよりシビアになります。
医療を行う側も、受ける側も意識を変えていかなければならない時代に突入していきますね。
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